「友達を作りたいです。授業はオンラインでも受けられるけど、人間関係をオンラインだけで築くことは難しいですから……。何人かの同級生とはZoomの授業のときにチャットでLINEを交換しましたが、連絡をとったのは2回きり。交換した直後と、秋の履修登録の前だけです。SNSを使って交流をしている子もいるようですが、自分はやっていません。会ったこともなければ、いつ会えるのかも分からない大学の同級生って、なんだか実在している感じがしないんですよ」(村田さん)

 それよりは中学や高校の同級生と話すほうが楽しい、という村田さん。気心知れた友人とのやり取りは心の支えだというが、友人たちは徐々に対面授業が始まり、すれ違いが起きているという。

 今、村田さんが強く願うことは、「大学へ通って、友達を作ること」だ。

「やっぱり、友達と大学生活を謳歌したいです。今、大学の同級生について知っていることは、顔と、名前と、どんな部屋に住んでいるのか、ということだけ。オンライン授業だと相手の部屋が見えるから、趣味や好きなものは知らなくても、部屋の内装には詳しくなるんですよ(笑)」(村田さん)

 そう笑う村田さんは、最後に「(今年も)1年間、大学へ行けないかも」と寂しそうにこぼした。

「大学生活については、もう希望を持たないことにしています。そっちのほうがラクですから。今できる範囲で頑張って勉強をします。友達は……中学と高校の同級生を大切にできたら、と思います」(村田さん)

対面とオンラインの両立は
コロナのリスクが高まる?

 もう一人、新大学生に話を聞いた。都内の私立文系大学に入学した渡辺恵さん(19歳・仮名)だ。渡辺さんも、4月から夏休みに入るまでの間は、完全にオンライン授業だったという。だが、9月からは対面授業が一部再開され、入学して6カ月後、初めてキャンパス内へ足を踏み入れた。

「対面授業が始まったことは、やっぱりうれしいですね。キャンパスに入って、校舎で授業をして、初めて施設・設備費を払っている意味を感じました。入学してから半年間は、使うことのない施設や設備にお金を払っていたわけなので、ようやくですよ」(渡辺さん)

 そう話す渡辺さんだが、オンラインと対面のどちらの形式も交えた授業スタイルは、感染リスクが上がるのでは、と恐怖を感じている。