演技でもいいから
興味を持って応援してほしい
――同感です。私も、てぃ先生の本に書いてあった方法を真似して、「ママは何個片づけたよー」と先に片づけをはじめたら、子どもも真似して猛スピードで片づけはじめましたから(笑)。
てぃ先生 結局は、「子どもにやってほしいことに、いかに興味を持ってもらうか?」がいちばん大事なんですよ。本にまとめた子育てがラクになる工夫やコツも、すべてこのポイントが共通しています。
子どもに話を聞いてほしいときも同じ。親御さんは一方的に話したあと「わかった?」って確認しますけど、保育園では手遊びでまず子どもの気を引いて、「今からお話するね」と、聞く準備ができたかどうか確認してから話します。だから僕、お母さんたちによく言うんです。「子どもに何かしてほしいなら準備が8割ですよ」って。
――準備、大事ですよね。子どもがご飯に乗り気じゃないとき、メニューを小さい紙に書いて渡して「ご飯のチケットです!これを渡すとご飯が出てきます!」と言うアイデアも、効果バツグンでびっくりしました。
てぃ先生 子どもはチケット制が大好きです。そういうことも含めて親の準備や協力が必要なんですよね。習いごとも同じで、ピアノもバレエもスイミングも、子どもが興味のないことをやらせておいて、そのうえ親が無関心だったら、楽しいわけがありません。
子どもにやる気になってほしいなら、演技でもいいから親も興味を持って応援したほういいがいいです。一緒に楽しむくらいの気持ちでやらないと、ただの押しつけで終わってしまいますから。
保育園では、リトミックでも折り紙でも、大人が楽しそうにやって見せると子どもたちが集まってきて、「自分もやりたい!」って言いはじめます。準備というと大げさに聞こえるかもしれませんけど、やってみるとそんなに大変なことではないと思うんですよね。