マスクによる感染防止の効果のほどは?
マスク着用により新型コロナウイルスの飛沫感染を制限できるものの、十分な感染防止には、飛沫を出す人から少なくとも6フィート(約1.8m)離れていなければならない可能性が報告された。研究結果の詳細は、「Physics of Fluids」に12月22日掲載された。
一般的に、たとえ新型コロナウイルス保持者と近距離で対面接触していても、くしゃみや咳により放出された飛沫による感染は、マスク着用により大部分防げると考えられている。しかし、この通説がどの程度、事実を反映したものであるのかは、明らかにされていない。
そこで、米ニューメキシコ州立大学機械・航空工学部准教授のKrishna Kota氏らは、この通説を検証するために、人間のくしゃみや咳を再現する装置を作った。これは、空気発生器を利用して装置内に微細な液体粒子の流れを作り、マスクを通した流れの変化をレーザーシート上で可視化して撮影するものである。液体粒子は、くしゃみや咳により吐き出された飛沫を想定している。