このコロナ禍では、成長を目指すだけではなく、ムダを省き、筋肉質な経営を目指さなければいけません。リモート経理を導入できれば、「コスト・働く時間」を劇的に少なくすることができます。経費精算のためにわざわざ出社していては、時間とお金をドブに捨てているようなもの。そもそも経理とは「経営管理」の略称。「営業」が会社の攻めを司る剣なら、「経理」は守りを固める盾です。右肩上がりの時代はどこの会社も営業重視でしたが、コロナ禍では経理がいっそう重要になりました。
本連載は、「リモート経理を導入するためのノウハウ」を紹介するものです。著者は「会計とITの融合」を得意とする税理士、井ノ上陽一氏。『リモート経理完全マニュアル 小さな会社にお金を残す87のノウハウ』を出版し、「いつでも・どこでも・誰でも」安心に経理業務ができるメソッドをあますところなく伝えています。

ノートパソコンはCPUが命、選び方を徹底解説!Photo: Adobe Stock

ノートパソコンの選び方

 ノートパソコン選びのポイントは「CPU・メモリ・SSD」です。

・CPU→パソコンの頭脳であり、地頭のよさ
・メモリ→頭の回転の速さを示すようなもの
・SSD→データを保存する場所(従来のHDDは安いのですが、遅く壊れやすいというデメリットがあります。SSDがオススメです)

 その他、画面の大きさや軽さなどの要素があります。画面の大きさはおおむね13インチ以上がいいでしょう。軽いパソコンは価格が高くなる傾向ですが、自宅で仕事をし、それほど持ち歩かないのであれば1.5キログラム程度のものを選びましょう。

 これら要素の中でどれか1つだけ選ぶならCPUです。CPUの性能がよくないと次のようなデメリットがあるからです。

◦起動やソフトの処理に時間が長くかかる
◦同時にソフトを立ち上げられない(メモリも関係があります)
◦パソコンが固まってしまい、再起動しなければいけない。保存していない仕事はやり直しになる

オススメのCPUは?

 CPU選びのポイントはメーカーと世代です。CPUも年々新しいモデルが出ており、その区別に「世代」という名称を使っています。Windows の場合、CPUのメーカーはIntel とAMD です。

◦ Intel Core i5 または7で第10世代から第11世代
◦ AMD ならRyzen5 または7で、第3世代

今ならこの基準で選んでおけば大きく外しません。逆に避けたほうがいいのは、

◦ Intel のCore i3、Celeron、第8世代以前のCore i
◦ AMD Athlon

 こうしたCPUです。CPUの世代がわからない場合は、価格.com というサイトで調べればわかります。最安値を調べる際にも便利です。Intel とAMD のうち、安くて性能が高いのはAMD ですが、普及しているのはIntel です。もしどちらか迷ったらIntel のほうが無難です。

 CPUをケチると思わぬ浪費になります。CPUが高性能であれば、メモリやSSDもそれなりの性能になっています。迷ったらCPUで選びましょう。

 メモリはできれば16GBは欲しいところですが、リモート経理で使うソフト等を考えれば、8GBで十分です。SSDは128GBもあればいいでしょう。