これからの時代に求められるリーダーシップ

星:船橋さんはこれまで数々の組織でリーダーを務めてこられて、様々なタイプのリーダーを経験されてきたことと思います。

船橋:ビジョナリー・リーダーが必要なときはビジョナリー・リーダー、サーバント型のリーダーが必要な時にはサーバント型リーダーになるという感じでした。組織のベース、状況、風土、メンバーによって、求められるリーダー像は変わりますよね。年功序列がはっきりしていて、上の人の言うことには従うという文化だって、その組織の中ではやりやすい面もあるのでしょう。

星:船橋さんご自身は、どのようなリーダーでいるときが一番しっくりきますか。

船橋:個人的には、サーバント型・フォロワー型のリーダーがしっくりきますね。威張るタイプじゃないので。

星:組織に合わせて必要とされるリーダー像も変わるということですが、それを踏まえたうえで、これからの時代に求められるリーダーシップはどのようなものだと思いますか。

船橋:2種類あると思います。一つは「マイ・リーダーシップ」です。リーダーのあり方は千差万別であってよいので、それぞれのリーダーが自分の一番得意なことを打ち出す。それが一番パワーがある。もちろん、組織に合わせることも考えたうえで、ですけど。

もう一つは、巻き込み型です。様々な人を共感させながら巻き込んでいくタイプのリーダーですね。VUCAと呼ばれる複雑な時代においては、自分の強味を発揮し、多様な人を巻き込み解決することが必須なはずです。