赤羽台の陸軍敷地跡に戦後開校した星美学園(東京都北区)。幼稚園から短期大学までそろう総合学園だが、中高以外はすでに共学化していた

2021年入試を振り返りながら、22年入試の注目校についてキーワードと共に考える。まずは21年に続き、22年も踏み切る学校が相次ぎそうな「共学化」から見ていこう。主として女子校が男子を新たに迎えるパターンだが、中には男子校が女子募集に踏み切る例もある。22年には23区内のカトリック校や仏教校も共学化する予定だ。(ダイヤモンド社教育情報)

「共学化」で生き残りを図る

 2021年首都圏中学入試は、新型コロナ禍の影響がありながら、ほぼ前年並みの受験者を集めて盛況だった。その中で注目したいのが、共学化で人気となった私立中高一貫校である。

 中高一貫女子校が3校しかなかった千葉県で、松戸市の聖徳大学附属女子が21年から共学化、校名を光英VERITASとして再出発した。志願者状況を見る限り、延べで1000人近い志願者を集めており、女子校時代と比べてほぼ倍増している。

 JR常磐線沿線の系列に大学がある中高一貫校としては、同じ市内に専修大学松戸、柏市には芝浦工業大学柏、麗澤、二松学舎大学附属柏、江戸川を越えた茨城県取手市に江戸川学園取手がある。いずれも他大学進学を視野に入れた半付属的な進学校を目指しており、こうした系譜に連なることになった。なお、これで千葉県内に残る女子一貫校は、市川市にある国府台女子学院と和洋国府台女子の2校のみとなった。

 東京都内では、湾岸地区の人気校である芝浦工業大学附属(江東区)が21年から女子を迎えて共学化した。高校は2017年に豊洲の現校地に移転して校名を変更したタイミングで共学化しているので、これで完全に中高一貫共学校となった。1世紀前に東京鐵道中学として開校した記憶も「しばうら鉄道工学ギャラリー」に受け継がれている。2月1日午前の首都圏共学校男子の受験者数でトップの422人(志願者数は437人)を数える超人気校で、東京湾岸という立地が寄与している。21年入試では、女子志願者の分だけ受験者数が90人増えた形になっており、理系女子の受け皿として、同じく共学校である多摩地区の東京電機大学(小金井市)と共に人気化している。

 同様に男子校が女子を受け入れて共学化した例としては、14年からの安田学園(墨田区)がある。21年入試でも、2月1日の午後入試では前年比約30%増の189人と、増加率ではトップクラスだった。隅田川以東の私立中高一貫の別学校は、江戸川区の江戸川女子や愛国、江東区の中村と女子校がわずかに残るのみとなっている。

 21年入試でも中位校以下の女子校の中には生徒募集に苦労するところも見受けられた。今後も共学化に活路を見いだす学校が出てくることは間違いない。