「クールであらねば」症の処方箋

 このタイプのリーダーは、ロジカルな思考を得意とし、仕事に感情を持ち込むのはご法度だと考えています。もしかすると若い頃に感情的な言動をするリーダーに辟易とした苦い経験があり、それを反面教師にしているのかもしれません。やるべきことを淡々と実行していきますが、メンバーとは心の距離が離れている可能性があります。

〈伸ばしたいEQ能力〉
メンバーを巻き込む、信頼関係構築力

〈EQ能力を磨くヒント〉
・メンバーそれぞれの気持ちや状況、意思に、リーダーが関心を持つ

・リーダーが自己開示を意識し、先に自分から心を開き、メンバーのことを信頼する

・メンバーとの信頼関係構築に向けて、コミュニケーションの質と量を高める

 本人は冷静沈着なつもりで、「感情」を表に出さず、メンバーとの「感情」的なコミュニケーションを拒むリーダーも多いようです。しかしその能面のような表情がメンバーを不安にさせているケースも多いのではないでしょうか。『感情マネジメント 自分とチームの「気持ち」を知り最高の成果を生みだす』では、今回挙げたケース以外にも、リーダーがおかしがちな「感情」の失敗とその対処方法をまとめています。

(紹介したストーリーは実際にあった複数のエピソードに基づいたフィクションです)