欧米諸国とイランは6日、2015年の核合意の修復に向けた協議を開始した。米国は2018年5月に核合意を離脱してイランに制裁を科しており、今会合の目的は両国が合意順守に戻るまでのロードマップ(行程表)を策定することだ。このウィーン会合では、米国とイランの交渉担当者は直接顔を合わせない見通し。イランおよびフランス、ドイツ、英国、ロシア、中国の外交官がウィーン中心部のホテルに集まるが、米バイデン政権のイラン担当特使であるロバート・マレー氏は別のホテルに滞在し、欧州の仲介役がイランと米国の使節団の間を行き来する形式をとる。米国とイランの関係は依然として緊張しているものの、バイデン政権は6週間前に初めてイランに対話を呼び掛けており、今回の会合は大きな節目となる。米国が外交ルートを通じてイラン政府に働きかけたのは4年ぶりだった。