「膝の痛み」に有効な、非外科的な新治療GAEとは?
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 加齢とともに膝の痛みを抱えている人が増加するが、新しい非外科的な治療がその悩みを解決してくれるかもしれない。膝状動脈塞栓術(genicular artery embolization;GAE)という治療法がそれだ。約2時間のカテーテル治療で終了し、痛みの軽減効果は長期間維持されるという。この治療法の有用性に関する研究結果が、インターベンショナルラジオロジー学会(SIR2021、3月20~26日、バーチャル開催)で、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のSiddharth Padia氏らにより報告された。

 Padia氏によると、米国では毎年約65万人が変形性関節症を発症しており、中でも変形性膝関節症が多く、米国人の40%に影響を及ぼしているという。また米国整形外科アカデミーは、変形性膝関節症は50歳以上に好発し、膝軟骨の段階的な劣化が進む疾患であり、痛みや腫れ、こわばりのために歩行や階段の昇降などの、日常的な行動が困難になることがあると解説している。

 変形性膝関節症に対する標準的な治療は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の服用や、膝へのステロイド注射、理学療法などで、重症の場合は人工膝関節置換術が検討される。しかしPadia氏は、これらすべての治療には欠点があるとしている。具体的に、「NSAIDの効果は服用後の一時的なものであり、ステロイド注射も2~3カ月しか効果が持続しない。さらに膝の手術は侵襲が大きく、術後のリハビリテーションが必要だ」と指摘している。