まずは「脱マウス」から始めよう
アウトルックを使って行う業務は3つに分類できます。
A:書く
B:読む
C:整理する(探す)
本書では、この3つを回り道することなく理想的な操作方法で進められることを「アウトルックスキルが高い」と定義します。それぞれの操作を具体的に確認してみましょう。
「書く」業務では、次のような流れが一般的です。
操作→タイピング+操作→操作
この流れにおける理想的な操作は、マウスを持たずに、すべてをキーボードだけで行うことです。なぜなら、PCでタイピングする際は基本的にはキーボードに両手を置くため、操作のたびにマウスに手を移動していては効率が大きく下がるからです。
マウスを使わないと聞くと難しい印象を受けるかもしれませんが、数個のショートカットキーを習得するだけで理想の操作ができるようになります。
「読む」業務では、読んで終わり(操作だけ)のパターンと、読んだ直後に「書く」などの業務に移行するパターンがあります。現実には、読んで終わりのメールばかりが送られてくるビジネスパーソンは少ないので、後者の「書く」業務に移行するケースがほとんどでしょう。
したがって、「読む」業務においても、マウスを使わずキーボードだけで操作できるのが理想です。これも数個のショートカットキーを習得すれば実現できます。
「整理する(探す)」業務は、メールのフォルダー格納・検索・未読化など多岐にわたります。この業務では、アウトルックが持つ便利な機能を適切に使い、なおかつキーボードで操作が完了するのが理想です。
特に、整理については多くのビジネスパーソンが過度な時間を費やしている実態があります。整理についての正しい考え方を身につけた上で、クイック操作・詳細検索・検索フォルダーなどの機能をフル活用し、最速の操作で仕事を進める、これが「整理する(探す)」業務の目指すべき形です。
本書では、この3つの業務を処理するにあたっての考え方や使うべき機能の具体的な操作を紹介します。時短に向けた最大の方策は、お気づきかもしれませんが、脱マウスを実現することです。
アウトルックでは10個のショートカットキーを習得すれば、9割以上の操作をキーボードだけで進めることが可能です。本書の説明に沿って実際の業務方法を変えてみると、業務効率が即座に改善されていくことを実感できるでしょう。