トヨタPhoto:123RF

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、3月度の自動車編だ。

トヨタの販売台数が6.4%増!
ホンダ・日産・スズキより「価値ある実績増」なワケ

 自動車の主要5社が発表した3月度の月次業績データ(国内販売台数)は、以下の結果となった。

 トヨタ(トヨタ自動車)の国内販売台数は、前年同月比106.4%(6.4%増)、ホンダ(本田技研工業)は同103.2%(3.2%増)、日産(日産自動車)は同117.4%(17.4%増)、スズキは同108.2%(8.2%増)、マツダは同96.0%(4.0%減)だった。

 トヨタ、ホンダ、日産、スズキは前年実績を超えた一方で、マツダは唯一、前年実績に届かなかった。しかし、「マツダが不調」と断定するのは早計だ。

 しかも、前年実績を超えた4社の中には格差がある。実は、トヨタと残りの3社(ホンダ・日産・スズキ)では実績増における「価値の重み」が違うのだ。

 トヨタとマツダを取り巻く、数字のカラクリをご紹介しよう。