メガ大家が集まる高額セミナーへ参加し、
運命の出会いが
ロールモデルを目の前にしてしまった僕は、その日から一心不乱に物件を見て、BOE分析で事業性を検討しては買付証明書を出して、これぞという物件を探し求めた。独学でもがきながらも、何とか1件目の新築マンション用土地が取得できる一歩手前まできていた。
そんな時、神楽坂のとある土地がリーマンショックから立ち直り切っていない不動産市場で、比較的安く出されているのを発見し、早速銀行に持っていってみた。
大手都市銀行しか知らなかった僕は、とりあえず3行に持ってゆくも、体よく断られた。
そして不動産投資での融資で、比較的当時は審査が通りやすいと聞いていたスルガ銀行に持ち込んだ。当時はサラリーマンだったため、年収の20倍までは借りられるという審査基準の末、いとも簡単にローン審査は通ってしまったのだった。金利は4.5%という比較的高い金利だ。
不利な融資条件にもかかわらず、これで「気合い」を発揮して不動産投資ゲームの参加者にやっとなれたことが心底嬉しかったし、何より不動産投資を通じて理想の建物が創れることへの充実感でいっぱいだった。
新築のマンション計画だったが、想定利回りもよかったので、金利4.5%を払ったとしても何とかプラスのキャッシュフローを生んでくれる計算だった。
やっと大家の仲間入りを果たせたという想いを抱いて、メガ大家が集まる高額セミナーへも参加し、より投資を拡大したいと息巻いていた。
メガ大家セミナーとしては当時有名だったセミナーで、『7つの習慣』の翻訳者として有名なジェームズ・スキナー氏というビッグネームをはじめ、メガ大家の講師陣はすごい顔ぶれだった。
学生から一度も就職せずにメガ大家になった講師、フェラーリ節税を駆使しながら北海道で十何棟も運用する講師や、総投資額50億円を超える強者、融資獲得と借り換えにこだわる安定感抜群のメガ大家もいた。
セミナーには総勢300名ほどが参加していただろうか。セミナー終了後には懇親会が開かれ、興奮冷めやらぬ中で、僕も大家の仲間入りを果たそうとしていたこともあり、セミナー講師陣に喰らい付いて質問をし続け、最後まで残った。