実力不足で知名度が上がっても意味がない

──SHOCK EYEさんご自身は、準備し続けてきたからこそチャンスをものにできた、という経験はありますか?

SHOCK EYE:考えてみると、「歩くパワースポット」としての活動がそうかもしれません。僕は2018年10月にテレビ番組『行列のできる法律相談所』(日テレ系)の出演がきっかけで、多くの人に知ってもらったんですが、じつはその前にも、何度かテレビ出演のオファーはあって。ただ、いろいろ考えた結果、断っていたんです。

──それには、何か意図があったんでしょうか?

SHOCK EYE:僕自身の「準備」ができていなかったんですよね。自分がその番組に出て、どういうふうに立ち振る舞えばいいか、具体的なイメージが浮かばなかった。強運ということだけでテレビに出られるほどの実力があるとは、どうしても思えなかったんです。

 準備不足の状態で出演した「僕」がオンエアーされたら、その姿と「SHOCK EYE」というイメージが不本意なかたちで広まってしまうと思ったんです。

──「これなら大丈夫」と自信が持てるまでに、どんな行動を起こしてきたのでしょう。

SHOCK EYE:ゲッターズ飯田さんが「運のステージが人とは違う」と言ってくれたのが、10年くらい前のこと。その名が恐れ多いと感じた僕は、そこから「歩くパワースポット」という名に相応しい自分になれるように、ひっそりと活動を続けていました。日々の生活を整え、神社に通い続けたり、ダイレクトメッセージにくる悩み相談に答えたり……。

 そうやって向き合い続けた時間があったからこそ、運を天に任せる気持ちで「テレビに出てみよう」と思えたんです。明確なイメージが自分のなかにできた瞬間でもありました。

──いまでこそ「SHOCK EYEさんの画像を待ち受けにすると運気が上がる」と大評判ですが、そう言われるようになるまで、着実な「積み上げ」期間があったんですね……。

「人生のどん底」から脱出できるたった1つの運気アップ法

つらいときを「どん底」にするのは自分自身

──さまざまな方の悩み相談に答えてきたSHOCK EYEさんですが、「人生のどん底にいて、どうしたらいいかわからない」「ネガティブなループから抜け出せない」という方も多いんじゃないでしょうか。

SHOCK EYE:そうですね。人生ってやっぱり波があると思うので、まず、それをきちんと認識したほうがいいと思います。好調のときもあれば、不調のときもある。「どん底」でつらい状況の渦中にいるとなかなかそう思えないかもしれないんだけど、意外と「絶不調だ」と思ったその瞬間が、じつは好調のはじまりだった、ということもあるんですよね。

──「絶不調」だと思った瞬間が好調のはじまりですか? やはりご自身の体験がそう思えるきっかけになったんでしょうか。

SHOCK EYE:そうです。僕も、16歳で自主退学せざるを得なくなったときは、本気でどん底だと思いました。僕が通っていた中高一貫の男子校は、上位2割が東大・京大に入るような進学校で。小学3、4年生のころから中学受験のために猛勉強してようやく入れた学校だったのに、退学することになってしまって。

 順調に進学して、一流大学に入って、一流企業に就職する……。そんな「約束された将来」が急になくなっちゃったから、頭がほんとうに真っ白になりました。三半規管がおかしくなってめまいがして、まともに立っていられないくらいのショックでした。

 でも、結局学校を辞めたからこそ音楽に出合えて、湘南乃風として活動するようになって……。そういう経験をしてきて思うのは、つらいときを「どん底」にしてしまうのは、結局自分自身なんですよね。「どん底だ」と烙印を押してしまったら、もうそこから抜け出せなくなってしまうので。

 僕は、どんなときも「どん底だ」という烙印はけっして押さずに「これは好調のはじまりだ」と自分自身に言い続けてきました。

──「どん底だ」と強く思い込めば思い込むほど、もっと悪い方向に流されてしまうということ、私も身に覚えがあります。

SHOCK EYE大事なのは、どの方向に行っても、「自分の選んだ道は正解だった」と言えるように人生設計をすること。結局、「絶対的な正解」なんて存在しないんです。いま正解だと思っていることも、もしかしたらこの先不正解になるかもしれない。

 それなら、「自分の目の前で起きたことが正解なんだ」とか、「起こるべくして起こったことなんだ」って思ったほうがいいですよね。

 現実を認めて主体的に行動していれば、チャンスはかならずやってきますそれを見逃さず、ものにしていくのが、運をよくするための第一歩だと僕はそう思っています。

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