私たちの生活や働き方、遊び方を一変させる可能性のある革新的な人工知能(AI)製品が登場している。この記事ではその一部を紹介する。病気を検出するトイレ病気を検出するトイレうんちの分析は、消化器系の疾患を予防・診断するための重要な手段だ。しかし、2014年に英医学誌ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ジェネラル・プラクティスに掲載された調査論文によると、人々は便サンプルの収集を忌み嫌う傾向があり、それが検査を難しくしている。だがスマートトイレがそうした現状を変えるかもしれない。米スタンフォード大学の研究者は、AIで訓練されたカメラを使用して便の形状を追跡したり、尿の色や流量を観察したりするプロトタイプのトイレを開発した。このプロジェクトの筆頭研究者であるソン・ミン・パク氏によると、トイレに組み込まれた「ラボ・オン・チップ」デバイス(臨床検査用の微量の液体を扱うための装置)で便サンプルを分析し、新型コロナウイルスなどのウイルスや血液を検出する。この電子観察記録は、健康に関する貴重な情報をもたらし、過敏性腸症候群(IBS)や大腸がんなどを早い段階で体に負担をかけずに診断できるようになる可能性があるとパク氏は話す。