海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「カンヌで4冠受賞した『ドライブ・マイ・カー』」についてです。第74回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に、日本映画として唯一出品されていた『ドライブ・マイ・カー』。映画祭最終日に行われた表彰式において、同作の濱口竜介監督と共同脚本の大江崇允さんに脚本賞が贈られました。また同作は、独立賞である国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞にも併せて選出。英スクリーン・インターナショナル誌が掲載する各国の批評家たちによる星取表では、4点満点中3.5という『パラサイト 半地下の家族』 以来のハイスコアで、最後まで同誌の首位を走りました。カンヌでの様子と、映画祭期間中における濱口監督との質疑応答をまとめました。(地球の歩き方 パリ特派員 守隨亨延)
観客からの拍手に濱口監督は目を潤ませる
2021年7月6日~17日の映画祭期間中において、『ドライブ・マイ・カー』は6日目の7月11日に公式上映が行われました。日本から参加したのは濱口竜介監督、三浦透子さん、霧島れいかさん、ソニア・ユアンさんの4人。西島秀俊さんら他の出演者は、新型コロナの影響があるなか、スケジュールの都合でカンヌ入りできませんでした。