さらに現在は復興特別所得税を計算しなくてはいけません。となると、合計いくら戻りますか?

――復興特別所得税は、所得税の2.1%なので、端数切り上げて919円戻ります。

 いいですね。そしてここからが、非常に特殊なんです。ふるさと納税で寄付金として申告した金額は、所得税の還付となった部分を差し引いて、個人住民税が税額控除されるのです。

 ちょっとわかりづらいので簡単に言い直すと、寄付した金額から2000円を差し引いた1万8000円は、確定申告することで全部戻ってきます。所得税は還付金として919円が後日振り込まれ、今回の例ではその残りである1万7081円は、これから支払うことになる個人住民税から税額控除、つまりその年の6月から1年間の個人住民税が計1万7081円安くなります。

――納税といいながら、お金の流れは寄付として処理し、寄付といいながら、支払ったお金は2000円を除き、戻ってくる、ということですね。

 そうなりますね。それだけだと、なんのためにやっているのだ?ということになりますが、実際は寄付した先の自治体から、こちらが指定した返礼品が送られてくるわけです。現在では、概ね寄付金額の30%くらいの値段のものが手に入るようです。結局、現在のふるさと納税は返礼品が楽しみという理由で人気になっているわけですね。

――ふるさと納税って上限はあるんですか?