ドル円の動き:
米5年金利との連動性が強まる
6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ドル円相場の焦点は、米国のテーパリングではなく、利上げが実施されるタイミングにシフトしたようだ。このため、ドル円はテーパリング期待の変化を反映しやすい米10年金利より、利上げ期待の変化をより反映しやすい米5年金利との連動性を高めている。
米国をはじめとする世界の中長期金利は、6月のFOMC後、投資家のリスク選好度や良好な世界景気見通しを反映せずに低下している。ドル円は、大幅に低下した米10年金利よりも、米5年金利と近い動きを維持している。
FOMCが年内にテーパリング方針を決定し、2022年初あたりからのテーパリング開始を決めれば、利上げ開始のタイミングへの注目度が再び高まり、ドル円は米5年金利の持ち直しに伴い下支えされやすくなるだろう。