中国の電子商取引大手アリババグループの女性従業員が性的暴行を告発し、週末に国内のインターネットで拡散し始めると、同社の何千人もの従業員に加えてネット利用者の多くが、事件の詳細は身近なことであるように感じた。従業員は11ページにわたる文書で事件を詳細につづった。文書はまずアリババ社内で広まり、その後に中国のネット上で拡散された。この女性は上司と取引先の男性の双方から性的暴行を受けたとしている。そこに至るまでの飲酒や同調圧力の存在は多くの中国人もよく知るところで、大きな反響を呼んだ。中国当局は真相を調査中だとし、詳細は明らかにしていない。しかし、中国国内で25万人以上の従業員を抱えるアリババの内外では、中国東部の済南市で開かれた顧客との夕食会で、上司から酩酊(めいてい)状態になるまで酒を飲むことを強要されたという告発者の証言が大きな焦点となっている。