――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がきっかけとなった生産性向上のブームは、これで終わりだろうか。  最新の統計を一見した限りでは、その可能性も示唆されている。米労働省が10日発表した4-6月期の労働生産性(一般的な労働者が1時間にどれだけの仕事をこなせるかを示すもの)は、年率換算で前期比2.3%上昇、前年同期比1.9%上昇した。これは、過去10年余りで最大の上昇率を記録した1-3月期(前年同期比4.1%上昇)から大幅な減速だ。  7-9月期の生産性の伸びはさらに鈍化する可能性がある。