株主総会2025 日産Photo by Koyo Yamamoto

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日産自動車は6月24日、横浜市内で定時株主総会を開いた。業績の低迷に対する株主のフラストレーションが爆発し、3時間6分にも及ぶ長丁場となった。壇上に座る内田誠前社長に対して「内田さんはなぜしゃべらない?座っていることが恥ずかしくないのか!」といった怒号が飛び交った。特集『株主総会2025』の本稿では、株主総会で逃げる内田氏、ホンダとの統合破談や、退任する役員報酬が高額であることの言い分など、主なやり取りをお届けする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

日産株主のフラストレーションが爆発
怒号飛び交う3時間6分をレポート

 株主の怒りが爆発した3時間6分だった。

 日産自動車は6月24日、横浜市内で定時株主総会を開いた。詰め掛けた株主は1071人と、前年から446人増えた。

 同社は2025年3月期、4期ぶりの最終赤字となり、6709億円の純損失に陥っていた。無配となったこともあり、株主総会の会場には前経営陣の責任を追及する怒号が飛び交った。

 株主総会では、会社側提案の2つの議案が承認され、株式側が提案した5つの議案は全て否決された。だが、4月から日産のかじ取りを担うイヴァン・エスピノーサ新社長らにとって、後味の悪い株主総会となった。

 壇上に座る内田誠前社長に対して、株主は「内田さんはなぜしゃべらない?座っていることが恥ずかしくないのか!」と経営責任を追求する場面もあった。

 内田前社長やエスピノーサ社長は、何を語ったのか。

 次ページでは、株主総会における内田氏ののらりくらりの答弁や、ホンダとの統合破談、退任する役員報酬が高額であることの経営陣の言い分など、主なやり取りをレポートする。