お酒を飲んだ後に同量の水を飲むことなら、家でも簡単に始めることができそうだ。取り入れやすいところから段階的に始めていくのがいいだろう。

「運動しないでお酒を飲むと、健康被害のリスクが上がるといわれています。週150分(30分×週5)のウオーキング程度の運動でアルコールのダメージを相殺できるので、意識的に体を動かすのもおすすめです」

 週5回30分のウオーキングであれば、帰宅時に一駅前で降りるなど、工夫してみることもできそうだ。そもそもダイエットには運動が必要不可欠。自粛生活で体もなまり続けるばかりなので、今後の健康のためにも習慣化したいところである。

コンビニおつまみで
ダイエットすることは可能?

 コンビニのラインナップを眺めてみると、最近は「低糖質高タンパク」など体に気を使った総菜も多い。それらを選ぶことでダイエットすることは可能なのだろうか。

「結論から言うと、可能です。脂質や糖質を控え、野菜やタンパク質中心のおつまみをバランス良く選ぶのがいいでしょう。ビタミンやミネラルを多く含む野菜や海藻、キノコ類や良質なタンパク質である卵、肉、魚、大豆を使った総菜がおすすめです」

 特に安達さんのおすすめは「枝豆」と「青魚」だ。

「枝豆は良質なタンパク質を含みますし、糖質を分解するビタミンB1と脂質の代謝に使われるビタミンB2が豊富。さらにカリウムが入っているので、おつまみでたくさん取りがちな塩分を効率よく排出してくれて、次の日もむくみの予防につながります。

 サバやサンマなどの青魚もエネルギーの代謝に欠かせないビタミンB群が豊富です。ダイエットにおすすめな低糖質高タンパクの食品ですし、脂肪燃焼を助けてくれる良質な油が入っています。肝臓の働きをよくするタウリンが入っているのもいいですね」

 枝豆がお通しの定番として長く親しまれているのにも、理由があるというわけだ。

「糖質オフ」「脂質カット」「カロリーゼロ」……。いかにもダイエットに効きそうな文句が並ぶ店内で「結局どれを選べばいいの?」と途方に暮れた経験はないだろうか。素人にも分かりやすい指標を聞いてみた。

「最近はやりの『糖質オフ』ですが、専門家の中でも議論されていて明確な答えが出ていないのが実情です。そのため、私は『カロリー』を見て選ぶのをおすすめします。

 1日に必要なエネルギー量の目安は、女性だと1400~2000kcal(1食460~660kcal)、男性が2200±200kcal(1食730kcal前後)といわれています。お酒のカロリーを踏まえ、おつまみは600kcal以下になるように選ぶといいでしょう」

 短期的で分かりやすい効果が見られる糖質制限だが、長期的なダイエットへの効果は現在賛否が別れるところ。まずは分かりやすい「カロリー」を見て、「600kcal以内」に収められるようチョイスしよう。