中国共産党中央政治局は、7月30日に開かれた会議で、現在の経済情勢を分析した上で、今年後半の経済関連活動の方針を打ち出した。そこでは、中小企業への支援が強調されている。中国は、今後の経済方針を、ドイツから学ぼうとしている。(フリーライター 吉田陽介)
中国共産党のこれからの経済方針とは
今回の政治局の会議では、「国内・国際の2つの大局、感染症の予防・抑制と社会経済の発展を統一的に考慮し、マクロ政策を効果的に実施して、経済の持続的回復、安定の中での好転を図る」とし、必要な時に政府の「見える手」で経済活動への関与を行うことを示した。
中国政府はコロナ禍が始まって以降、中小企業への支援を行うと強調しているが、今回の政治局会議でも「中小企業と困難業種の持続的回復を手助けする」と述べている。
ただ、現在、中国政府は大規模な「ばらまき」政策をしないと言明していて、今後の中国経済の発展は民間セクターが大きな役割を果たすことになろう。個人消費、顧客ニーズに迅速に対応できる「小回りのきく」中小企業は経済回復の重要なファクターだ。