ついに消費税が、2014(平成26)年4月に8%、2015(平成27)年10月に10%と段階的にアップすることになった。
ただでさえ家計負担が重い昨今、我々はこの逆風にどう対処したらいいのか。
このたび、『【新版】フリーランス、個人事業、副業サラリーマンのための「個人か?会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。』を発刊し、起業専門税理士としてかつて政府系起業支援団体での相談実績北海道・東北1位となり、のべ2000人超の経営者と対峙してきた、通称「ぶっちゃけ税理士」の岩松正記氏を直撃。
サラリーマンからフリーランスやこれから会社を起こそうとしている方まで、消費税アップという逆風をベネフィットに変えるポイントを4回にわたり連載する。
第2回は、2014年4月消費税アップで儲かる仕事、がテーマだ。

消費税アップで「トクする業種」はどこか?

  消費税が上がると景気が悪くなると言われています。でも、意外に思われるかもしれませんが、じつは消費税の引き上げによって「トクする」仕事があるのです。

  前回の消費税率引き上げ、つまり1998(平成10)年に税率が3%から5%に上がる直前には、高額商品が売れたと言われています。

  これは単純に「値段が高くなる前に買っておこう」というかけ込み需要が起こったのです。
  当時はたとえば、住宅とかクルマとかが非常によく売れました。
  しかし、そういったかけ込み需要が多すぎたため、税率が上がったあとは、反動が大きかったのも事実です。

  高額なものであればあるほど、税率引き上げの影響が出ます。
  たとえば、5000万円のマンションの場合、3%で5150万円、5%で5250万円と、100万円も違うわけですから。

  それが今回の税率アップだと、5250万円で買うか5400万円(税率8%)で買うか、はたまた5500万円(税率10%)か……。この差はすごく大きいですよね。
  ですから、税率引き上げ前には、高額商材の取引が増えるのではないかと予想されます。ここにビジネスチャンスが生まれるのは確実でしょう。
  このほかにも、情報処理関係の仕事には、消費税率の引き上げはチャンスかもしれません。
  現在の「消費税5%」で設定されているあらゆるソフトが使えなくなるのですから、当然そのメンテナンスが必要になるわけです。