スバル新型アウトバック、フォレスター、レヴォーグの違い、理解の肝は「レガシィの消滅」Photo by Kenji Momota

スバルの最新モデルである、「レヴォーグ」「フォレスター」、さらに今秋正式発表予定の「アウトバック」を、千葉県内に新設されたスバル里山スタジオの中でじっくりと味わった。3モデルの特性が“三車三様”に進化したことの背景には、「レガシィ」の北米シフトと日本市場からの消滅がありそうだ。(ジャーナリスト 桃田健史)

房総の大自然を満喫
スバルらしさを実感できる異空間

 スバル里山スタジオは、都心からクルマで約1時間半の千葉県房総半島南部にスバルが2021年8月16日に開設したメディア専用の撮影スポットだ。

 元々この場所は、千葉県営で始まり、その後に鴨川市営へと引き継がれた旧「嶺岡(みねおか)キャンプ場」だったが、来場者数の減少などを理由に15年で閉鎖され、それ以降はキャンプ場跡地の細野地区の住民が、跡地内にある愛宕神社の維持管理を行ってきた。

 スバルはこれまで、スバルの商品イメージに合う独自の撮影スポットを確保できないか検討してきた。とりわけ、今年は2つのSUV(多目的スポーツ車)モデルが日本市場に導入される重要な年であり、撮影スポットの必要性は一段と高まる。そこで、本腰を入れて関東圏内で場所を探したところ旧嶺岡キャンプ場の土地が見つかり、初見から実質2カ月という短期間でスバル里山スタジオの設立にこぎつけたという。

 今年導入の2つのSUVモデルとは、8月中旬にビッグマイナーチェンジした「フォレスター」と、今秋正式発表となる「アウトバック」を指す。

 スバル車では、20年日本カーオブザイヤーを獲得したアイサイトX搭載の「レヴォーグ」の販売が好調だ。そんな中、アウトバックと大幅改良されたフォレスターが登場するわけだが、これら3モデルの違いを、筆者が大自然の中でどう感じたのかをお伝えする。