喫煙者の親を持つ子どもは、成人して関節リウマチを発症するリスクが高い写真はイメージです Photo:PIXTA

 受動喫煙は子どもの肺に悪影響を及ぼすことが知られているが、影響はそれだけではないようだ。両親に喫煙習慣があった子どもは、後年に関節リウマチ(RA)を発症しやすいことが、新たな研究で明らかにされた。論文の筆頭著者である、米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院の吉田和樹氏は、「この知見は、最も頻繁に生じる自己免疫疾患の1つであるRAの発症に、喫煙が大きな影響を及ぼすことを再認識させるものだ」と話している。研究の詳細は、「Arthritis & Rheumatology」に8月18日掲載された。

 RAは、多発性の関節炎を特徴とする炎症性疾患である。RAの発症には遺伝的要因と環境要因の双方が関与するものの、喫煙は最も確立されたリスク因子と考えられている。しかし、受動喫煙とRA発症リスクとの関係については、これまで十分に研究されてこなかった。

 そこで吉田氏らは、1989年から2017年の間に、35~52歳の米国人女性9万923人から2年に1度の頻度で集められた、看護師健康調査II(Nurses’ Health Study II;NHSII)質問票への回答データを収集。また、これらのNHSII参加者の診療記録から、RAの発症と血液中のRAに関わる抗体の有無についての情報も得た。その上で、統計的モデルを用いて、受動喫煙がRA発症に与える直接的な影響の大きさを推定した。