「IFA」と呼ばれる独立系金融アドバイザーが急増している。資産運用をアドバイスする専門家であるが、実態は玉石混交。大半が証券会社の元営業マンで、販売手数料を稼ごうと回転売買に励む者が多い。特集『資産1億円 本気で目指すFIRE』(全17回)の#10では、IFAの内実に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
証券会社時代と同様に
手数料稼ぎに走っている
「IFA(金融商品仲介業者)」と呼ばれる独立系金融アドバイザーが急増し、その数は約4700人に上る。活動しているIFAの大半は証券会社の元営業マン。彼らは証券会社時代のノルマ営業や転勤がなくなり、顧客目線で長期にわたり資産形成をアドバイスする立場になった。
しかし、内実は異なる。多くの者が顧客に短期間で金融商品を売買させる「回転売買」や、手数料の取り分が多い商品の提案を行い、証券会社時代と同様に手数料稼ぎに走っている。
独立系金融アドバイザーという呼び名通りにイメージし、金融機関に属さない中立な立場からの資産運用の助言を求めていくと、資産を手数料で削られかねないのである。
なぜこんなことになっているのか。個人投資家はどのようにIFAを見極めればいいのか。