上位5校は今後も
順位の変動が予想される

 上位5校では、PL学園高を除いて今でも着実にプロ選手が出ており、今後も順位の変動がありそうだ。

 一方、今夏の甲子園で優勝した智弁和歌山高(15人+今年1人指名)や、池田高(7人)は、甲子園での活躍度に比べるとプロ入り選手が少ない。智弁和歌山高は基本的に有名進学校でもあるという事情もあるが、プロ入りするほどの能力の高い選手が少ないにも関わらず甲子園で実績を残しているわけで、それはとりもなおさず監督の力量の高さを示しているともいえる。

 逆にプロ入りが多いのが、31人の柳川高だ。広島商や県岐阜商、報徳学園高などと同数で、愛工大名電高、帝京高よりも多い。甲子園では1度も決勝に進んだことがないことを考えると、かなり多い人数といえる。

 現在までに1人でもOBをプロに送り込んだことがある高校は全国に1700校以上。今年も新たに15校から開校以来初のプロ選手が出る見込み。すでに、野球部のある高校のうち半分近くはOBにプロ入りした選手が出ており、野球部ができて年数が浅い高校でなければ、母校OBにプロ選手がいる可能性は意外と高い。

 なお、『プロ野球に最も多くの選手を送り込んだ高校ランキング2021【ベスト30・完全版】』では、30位までの順位を発表している。さらに、10位から6位までの解説や、今年注目すべき二つの高校についても解説している。こちらもぜひ、ご覧いただきたい。

(姓氏研究家、野球史研究家 森岡 浩)

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