自社株は様子が分かるので投資しやすいが、勤務先の経営が悪化すると大きな損失を被ってしまう。投資初心者がリスクを分散させるにはどうすればよいか、考えてみたい。(経済評論家 塚崎公義)
投資初心者は目的を明確に
意識すべし
株式投資を始めたい、という投資初心者は、その目的をしっかり意識したい。自社株を買って会社に忠誠心を見せたい、というのであれば、その通りにすべきであって、本稿を読む必要はないだろうが、そうでない場合も多いだろう。
余裕資金を増やして豊かに暮らしたいのか、老後資金に不安があるから投資で稼ぎたいのか、預金だけではインフレが来たときに目減りしてしまうのでインフレに強い資産である株を持ちたいのか、といったことを考えるのが重要だ。
その際には、リスクを気にせず果敢に攻めたいのか、リスクを避けたいのか、ということも考えよう。そして、リスクを避けたいなら、自社株買いは避けておきたい。