自分を肯定してくれるもの
自分の中にあるダメな部分を肯定してくれるのは、いつも本だった。
周りの人間にはわかってもらえないような、自分の中の変で気持ち悪い部分も、本の中では普通のこととして語られていた。そういった文章を読むと、自分が肯定されているような気がして、生きる勇気をもらえた。
自分がダメすぎて、どう生きていったらいいかわからないようなときは、自分と同じようなダメな人間について書かれている本を探してみよう。
たとえば、もしお酒を飲みすぎて困っているとしたら、同じようにお酒を飲みすぎる人の本を探して読んでみるといい。
働くのが苦手だとしたら、そういう人の書いた本もたくさんある。
そうした本を読めば、
「こういうことで悩んでるのは自分だけじゃないんだ」
「普通じゃないかもしれないけど、こんな感じで生きていってもいいんだ」
と思うことができて、生きていくのがラクになるはずだ。
1978年生まれ。大阪府出身。
現在、東京都内に在住。京都大学総合人間学部を24歳で卒業し、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて社内ニートになるものの、28歳のときにツイッターとプログラミングに出合った衝撃で会社を辞めて上京。以来、毎日ふらふらと暮らしている。シェアハウス「ギークハウス」発起人。
著書に『人生の土台となる読書』(ダイヤモンド社)のほか、『しないことリスト』『知の整理術』(だいわ文庫)、『夜のこと』(扶桑社)などがある。