自分のポテンシャルが発揮できる場所へ行く
「さみしさや暇を埋めるために働く」、あるいは「お金のためだけに働く」という間違いは、長らく日本社会が続けてきた終身雇用の会社組織カルチャーによる弊害です。
「いつまでもいていいよ」と許される環境を勘違いして、優しさととらえる人が少なからずいたから、油断して、「個」の力を磨くことをサボる、生産性の低い社員を量産する事態があちこちで起こっている。
本来は誰もが、素晴らしい「個」のポテンシャルを備えていたはずなのに、もったいない。
今からでも遅くないから、本当にやりたいことのある人が力を発揮できる環境を整えるべきです。
そして、頭脳を働かせて頑張っている人と、頭脳が休んでいる人を公平に扱う不公平は、やめるべきです。
僕は、今経営を任されている会社では、各部門のリーダー選出を立候補制にして、実現したいプランを発表してもらって投票で決める方式を導入しました。
年齢も性別も何も関係なく、思いの強さと能力だけで、ポジションを決める。
こういう仕組みを取り入れていくほうが、もっとイキイキと活躍できる人は増えるし、会社も元気に成長するはずです。
そして、会社に変化が起こるその瞬間に、気力が萎えている人に刺激を与えるべきです。
惰性の延長で、事実上引退した後も相応の待遇をせがむなんて、一番やってはいけない情けないこと。
今、自分の「個」はどれだけ輝いているのか。
もっと輝ける場所で、自分の命を使おうよ、と言いたいですね。
(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)