今年も残り1カ月を切り、新しいスケジュール帳に来年2022年の予定を書き込んでいる人も多いだろう。デジタルツール全盛でも、アナログな“紙の手帳”は廃れることがなく、多岐にわたるスケジュールを一覧でき、通話中に書き込むことのできる“紙の手帳”は、就職活動における学生の必須アイテムでもある。そうしたなか、“就活を行う学生による、就活生のための手帳”が誕生した――「シン・就活手帳」。その企画から完成までの模様を「HRオンライン」がレポートする。(ダイヤモンド社 人材開発編集部、撮影/HRオンライン)
2年目の誕生となる“紙の手帳”――シン・就活手帳
2022年の多種多様な手帳・スケジュール帳が書店や文房具店の店頭に並び、今年も残り1カ月を切った。未だコロナ禍だが、年明けのスケジュールを書き込む機会が日を追うごとに増えていく。
何事もデジタルの時代。スケジュール管理やメモをスマホの機能やアプリで行う人も多いが、「紙の手帳」は、昭和から令和に至る現在でも高いニーズを保ち続けている。ある民間企業の調査*1 では、紙の手帳派が41%、デジタル/アプリ派が45%――もちろん、併用派が多数と推察されるものの、「紙の手帳(以下、手帳)」は不滅の出版物といっていい。
*1 LINEリサーチ調べ「手帳やスケジュール帳、みんな使ってる?」より(実施時期:2020年12月18日~20日)
特に、就職活動を行う大学生(学部生および大学院生=以下、就活生)は手帳を重視する傾向がある。数カ月にわたる細かなスケジュールを一覧することができ、スマホで通話をしているときも片手で予定を書き込めるし、会社説明会や面接時にメモをとるにも不便がない。採用担当者の目の前でのスマホ操作は、たとえ便利であっても気が引けることもあるだろう。
就職活動において、手帳は必須アイテムなのだ。
そうしたなか、昨年2020年に、損保ジャパン*2 のサポートによって、“就活を行う学生による、就活生”のための手帳が誕生した――その名は、シン・就活手帳*3 。
*2 損害保険ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区)
*3 紹介WEBサイト=大学生による 大学生のための手帳「シン・就活手帳」
世の中が大きく変わりつつあるコロナ禍で、これまでの価値観を「変える」「見直す」「考える」ためのプロジェクトとして、学生の参加を前提に考えられた“手帳制作”だった。
9人の現役大学生(就活生である大学3年生)が出版社グループ*4 のディレクションとともに約4カ月かけて創り上げた「2022年3月卒業予定者用/シン・就活手帳(以下、22卒手帳)」は就活イベントなどで無料配布され、多くの就活生に使用されている。
*4 株式会社ダイヤモンド社、株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース、株式会社ダイヤモンド・グラフィック社
「22卒手帳」を企画し、エグゼクティブプロデューサーを務めた福重敦士氏(ダイヤモンド・ヒューマンリソース社)はこう振り返る。
「制作に携わった学生の意見がしっかり反映された手帳を創ることができ、デジタルではなく、手元に残る『紙の手帳』の価値を再確認しました。就活イベントでの配布時には、『えっ?タダでもらえるんですか?』といった驚きもあって、学生たちの反応がとても良かったです」