ステラス製薬は「及第点」と証券アナリスト、求められる先端医療での成功例Photo:Diamond

 アステラス製薬は2005年4月に山之内製薬と藤沢薬品が合併し発足した。日本初の大手製薬企業同士の合併ということで注目度は高く、また待望論が高かった業界再編の口火を切ったと言われた。05年当時の業界は、「2010年問題」を目前に控えて国内の主だった企業は特許切れ対策を迫られていた。その過程で古くて新しい議論であった業界再編が取り沙汰されていた。国内再編により「日の丸製薬」を結成すべきという考えが受け入れられていった。

 また2010年問題と並行して黒船来航も意識されていた。01年12月、中外製薬はアステラスの誕生に先駆けて、ロシュと戦略的アライアンス締結を発表。02年10月にロシュは中外の株式51%を保有し、中外を傘下に収めた。ロシュによる完全買収ではなかったが、欧米の大手製薬企業が国内の製薬企業を手に入れるのではないかという見方が広まった。

 ただし、その後の状況は当時の想定とは違う経緯を辿ることになった。日の丸製薬は誕生せず、欧米大手による日本進出は個別製品ごとのアライアンスと単独展開が主流となった。そして、中外はロシュとのアライアンスが結実、国内最強の医薬品企業を標榜できるまで国内での地位を高めた。