コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度のファミレス編だ。
サイゼリヤ「深夜営業の実質廃止」に隠れた
見かけ以上の瀬戸際感
ファミレスの主要5社が発表した2021年7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯すかいらーく(すかいらーくグループ)の既存店売上高
7月度:前年同月比100.3%(0.3%増)
8月度:同83.3%(16.7%減)
9月度:同79.3%(20.7%減)
◯ロイヤルホスト(ロイヤルホールディングス〈HD〉)のロイヤルホスト既存店売上高
7月度:前年同月比97.2%(2.8%減)
8月度:同85.9%(14.1%減)
9月度:同85.1%(14.9%減)
◯サイゼリヤの既存店売上高
7月度:前年同月比101.1%(1.1%増)
8月度:同83.4%(16.6%減)
9月度:同76.7%(23.3%減)
◯デニーズ(セブン&アイホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
7月度:前年同月比88.6%(11.4%減)
8月度:同77.2%(22.8%減)
9月度:同74.3%(25.7%減)
◯ジョイフルの既存店売上高
7月度:前年同月比104.7%(4.7%増)
8月度:同83.8%(16.2%減)
9月度:同72.5%(27.5%減)
9月度の実績を見ると、残念ながら前年実績超えをした企業は一つも無かった。依然としてコロナ禍の影響は大きい。
さらに、「深夜営業の廃止」を決断して店舗運営の効率化を図っているサイゼリヤが、数値の見かけ以上に厳しい局面に立たされていることも分かった。詳細データをご紹介しよう。