ゴルフ産業は市場も人口も半減
そんな今こそゴルフを始めるべき理由

 ゴルフ産業の市場規模は、1992年のピークを境に、衰退の一途をたどった。2010年代には1.3兆〜1.4兆円規模と、最盛期の半分以下に(「レジャー白書」〈日本生産性本部〉)。ゴルフ人口も、91年の1784万人から16年までに890万人と、こちらも半減している(「社会生活基本調査」〈総務省〉)。

 コロナ禍で会食ができない中、3密を回避しながら人との接点を持つことができ、さらにはテレワークの増加で懸念される運動不足を解消しようという動機もあり、ここ数年はゴルフをプレイする人が増えたとされるが、まだまだ最盛期には程遠い。

 しかし、こうした状況はむしろゴルフを始めるべき好機であることを示す。かつてのように高額の会員権がなければ始められないわけではない。クラブも最初は中古でいい。ゴルフ人口が少ないからこそ「同好の士」の間での親近感は強まる。

 何より、ゴルフは人生そのものである。ショットも、人生も、やり直しのきかない一度限りの勝負の連続だ。ミスショットは必ず生じる。ならば大事なのは、なぜミスショットが生じたのか(原因の究明)、いかにその回数を減らすか(確実性の向上)であろう。

 そうした経験の積み重ねは、ビジネスはもちろん、人生にも大いに役立つことを、孫氏や柳井氏は証明している。

Key Visual by Kaoru Kurata