平石アナが駆使する
「人格攻撃を生まない」コツ
ひろゆき 議論が白熱すると、時にゲストが怒ってしまうこともあると思うんですが、平石さんはゲストを怒らせないために何かしていることはありますか? 顔色をうかがうんですか?
平石 顔色も大事な要素です。顔色は見ますよ。本当にゲストが怒って帰ってしまったなんてことには絶対できないですから。
せっかくゲストに出てもらうので、出てもらった以上は「しゃべれるところまでしっかりしゃべってもらう」という考えを取っていますが、だからといって「なんでも好き勝手にしゃべっていいですよ」というわけにもいかない。センシティブな話題に雑なコメントをされるとか、議論の場が独演会になってしまう場合には、その人の発言を止めることもあります。いい議論にしたいですからね。
ひろゆき 平石さんは出演者同士の間を取り持つ一方で、反論をけしかけたりもしますよね。傷つかないように配慮はするけど、和をもって貴しとはしないというか。たまに反論を引き出そうと、自分の意見をさりげなく混ぜていて、それがうまいなと思います(笑)。「事実はこうですけど、一方でこういう考え方もあります」みたいな。
平石 それは議論を活性化させるために意識してやっていますね。
ひろゆき これって、例えば僕が言っちゃうと、僕という人格に対して何とかやり返そう、反撃しようという感じで反論されると思うんです。でも、「こういう意見もありますよね」って言えば、架空の誰かが言っているように聞こえる。人間としてのトラブルにせず、あくまで意見のぶつかり合いにするというのがうまいなと思って見ています。
平石 人に向かわずに、モノとかコトに向かって議論するのは大事なことですよね。「お互いの意見はあくまで意見であって、その人自身の人格とは関係ないよ」ということは、確認して進行したいです。
炎上を止めるのは諦めた
まともな人に理解してもらえればいい
平石 ひろゆきさんの意見はエッジが立っているといつも思うんですが、一方でそうした意見は批判されることも多いと思います。こうした批判については、どう捉えているんですか。
ひろゆき 僕は気にしてないですね。
平石 打たれ強いんだなぁ(笑)。
ひろゆき 僕、ネット上で何か言われても気にならないんですよね。「2ちゃんねる」の時代からずっと批判にさらされてきて、例えば「僕が言ってないことが、あたかも言ったかのようになって情報が出回る」なんてことにも慣れているんです。そんなことが起こるのを分かり切っているし、当然なんで、気にならないですね。
平石 「この発言は、この部分だけ切り取られて批判されそうだな……」とか考えることはないですか。