師走の中華街で
地元住民から質問攻めに
まさか、これほど注目を集めるとは――。
気象庁発表データでは、2012年12月19日(水)午前11時、横浜の気温は真冬並みの6.5度。しかも、北風が毎時6.4m。湿度は29%で、ピーンとした寒さが足の裏から全身に至る。
そのなかを、スーツにウールのコートというビジネスマンルックで、超小型モビリティ「日産 New Mobility コンセプト」を3時間弱、横浜市内で走らせた。最高制限速度は時速50km。窓がなく、車内にヒーターもないため、車両貸出業務を行っている日産レンタカーから無料貸与された毛布を膝から下にかけて走行した。
これは、横浜市と日産自動車が行っている、超小型モビリティ(または、超小型車)の実証試験「EV FOR EVERYONE ヨコハマ」(2012年11月19日~2013年1月31日)での試乗だ。筆者は今回、報道陣としてではなく、一般参加者として同実証実験のホームページから登録して参加してみた。
その走行範囲は、国土交通省が特例として認めた実証試験実施エリア。北は京浜急行神奈川駅周辺、南は「港の見える丘公園」周辺まで3km強、東西方向はJR根岸線から海側へ600m程だ。現在位置と目的地の判断は、ダッシュボード左上に固定されたスマホで行う。
それにしても驚いた。走行中、そして停車中、これほど多くの人の注目を浴びるとは考えていなかったからだ。
中華街大通り、老舗の大飯店前で停車し撮影していると…。
地元中華街で働くひとたちから「これ、いつから売るんですか?」、「これ、いくらですか?」、「あれ、二人乗りなんですね?」と質問攻めにあった。