素麺も同様に、食物繊維をしっかり摂れるように糖質がコントロールされているものが発売されています。最先端の食技術が、我々のような除脂肪を推し進めたい軍勢の背中を押しているようにしか思えません。

 しかしそういった最先端のサイエンティフィックな麺類でなくても、野菜と低脂肪な魚や肉を一緒に食べれば完璧な栄養バランスを実現できます。麺類が単純なカーボであるということは、自ら組み合わせる無限の可能性を提供してくれていると考えるとよいでしょう。食選択の幅は広がっているので、あとは正しい知識をもとに、食べるタイミングに食品のメリットが最大化されるように選んでいくのみです。

 除脂肪食を進めるうえで、1食あたりの脂質の上限値は10グラムが目安。できる限り10グラムを下回るように食事を構成していけると最高です。でも、何度も繰り返しているように「食べてはいけないもの」はこの世に存在しませんし、F10グラムを超えてはいけないわけではありません。除脂肪のスピードを加速するもの、やや速度を抑えるもの、停滞させるものはありますが、進む速度にブレがあったとしても自分が定めた目標に達すればいいわけですよね。期限が決まっていて残された時間が少ないならば加速が必要ですが、期限がなかったり時間に余裕があるのなら、多少の寄り道は許されます。

パスタはオイルとソースに要注意

 前述の麺類にパスタ(ゆでスパゲッティ)を入れなかったのは、調理する際にオリーブオイルやパスタソースをたっぷりからめなければならない、という固定観念をぶち破ってほしいとの想いから。

 パスタにオイルを絡める目的は食感をよくするためであり、ソースは味をよくするため。でも、私の考えではたった数滴のオイルを垂らすだけで食感は改善されますし、塩こしょうだけでも美味しくいただけます。やはり、舌のセンサーを変えることが大切なので、やや空腹時に、じっくり味わってみてください。顆粒のコンソメや鶏ガラだしをふりかけて絡める方法はとても簡単なので料理が苦手な方にもオススメですし、時々、醤油で焼きつけて風味づけにごま油をわずかに垂らすこともありますが、それもまた美味しいです。

 また、ほかと比べて風味は少ないですが、ここでMCTオイルを活用するのもいいでしょう。MCTであれば1、2滴と言わず、小さじ1杯程度からスタートしてもOKです。

 除脂肪食なのに油をアドオンするんですか!?と言う人もいますが、たった数滴の油で脂肪が増えるとしたら、あなたのカラダは飢餓を想定し過ぎています。逆にすごい。

 パスタは低脂質高タンパク質でありながら、GI値もそこまで高くありません。血糖値の乱高下を引き起こしにくいので、その意味でも除脂肪食材として認定できます。