感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
ページ数が限られた“人生手帳”を手にしている
きょうのひとことは、
「できる限り自分の時間を切り売りしない」
あなたが人生でいちばん大切なことはなんですか?
「マイナビニュース」会員の会社員502人に、「人生においてもっとも大事だと思うこと」を尋ねたところ、以下の結果となったそうです。
1位「お金」30.5%、2位「愛」25.5%、3位「希望」11.8%、4位「知識」10.4%、5位「努力」8.8%、6位「その他」7.6%、7位「友情」5.6%
このランキングには入っていませんが、アテクシが人生でいちばん大事だと思うことは「時間」です。
人生で絶対にあるのは、いつか死を迎えることです。人間の致死率は100%、誰もがいつか絶対に、この世を去ることになります。
自分の人生がいつ終わるかなんてことはわかりませんが、人生は絶対に無限ではないし、いつ終わってもおかしくありません。誰もが目に見えない“人生手帳”を渡されていて、そのページ数は有限なのです。
もちろん、お金も大事なのですが、時間と違って絶対的なものではありません。そう考えると、人生における優先順位は、お金より時間のほうが上にくると思うのです。
ひとつの物事に長い時間を費やすということは、自分にとって本当に価値あることでなければいけません。もっというと、なにかひとつの物事に長い時間を費やすことは、そもそももったいないことだからです。時間の使い方というのは、思った以上に大切なことなんですね。
多くの人は、自分の時間を切り売りして仕事をすることで、お金を稼いで生活をしています。しかし、自分の時間を切り売りすることは、基本的にもっとも避けるべきことなんです。
できるだけ、自分の時間を切り売りしないという発想が大事。できるだけ、短時間で済む方法を考えるということです。
そう考えて実践していると、短時間でやったことが、より大きな成果を得られるという小さな成功体験を得られることもあります。
アテクシは10年以上、著作などの原稿を書いてきましたが、いまは朝いちばんに頭がクリアな時間帯で、1時間だけ執筆しています。それ以上は、調子がよくても書かないようにしているのです。
診察前の1時間が、もっともパフォーマンスを発揮できて、いい原稿が書けるからです。
ところが最初のうちは、診察のない空き時間をなるべく捻出して、とくに締め切りが近づいてきたら、何時間も執筆していました。机に向かって執筆することが、なかば義務のように思い込んで、ひたすら執筆に時間を費やしていたのですが、それだとパフォーマンスが悪いんですね。
頭がボーッとして冴えなくなっているのに、アイデアを無理やり捻り出すように書き続けたこともあります。休日に1日8時間も机に向かって書いたこともありますが、結果として、いい原稿にはならなかったのです。その原稿を書き直す作業に、さらに時間を費やすことになったりして、とてもムダが多かったです。
そういう経験を通して、たどり着いたのが、朝いちばん1時間だけ集中するという方法なのです。切り売りする自分の時間を最小限にするという発想で、ムダが減り、本を読んだり外出したりして、人生をより豊かにする時間を得ることもできています。
「自分に与えられた限られた時間を切り売りすることを最小限にしよう」「自分の時間は本当に価値のあることに使おう」という発想を得ることによって、短時間でパフォーマンスを発揮する、もしくはムダなことをやめるということを積極的に実践していくべきだと思うのです。
きょうのひとことは、
「できる限り自分の時間を切り売りしない」
でした。
参考になったかしら?