感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】もっとも残念な問題解決法とは?

悪者探しをしない

きょうのひとことは、
「善悪の話に持ち込まない」

なにか問題が起きたときに、誰がよくて誰が悪いのかという話になることがあります。

こういう話をしはじめると、結局のところ「誰が悪いのか」という“悪者探し”になってしまいます。

そして、その人を「許すか」「許さないか」「罰するのか」というような話になります。

ところが、「悪者を見つけたところで問題が解決するのか」とよくよく考えてみると、そうはならないのです。

問題が解決しないどころか、悪者とされてしまった人が、「自分が悪い」と思い込むクセのある人だったら、自分のことを責めたり後悔したりします。

一方、断定的な性質の人がいたりすると、「アイツが悪いんだ」みたいに感情的な話に発展しがちでもあります。

本質的な問題が解決しないばかりか、コミュニティがギスギスしたり、劣等感に陥りやすい人がいると劣等感が強まったり、攻撃的な人がいるとより攻撃的になったりしがちで、建設的な議論になりにくいのです。

だから、なにか問題が生じたときに、善悪の話に持ち込まないようにすることが大事なのです。

「どうしたら問題が改善するだろうか」という論点をぶらさないように意識することも大事です。

そうすることによって生じた問題の解決策にたどりつきやすくなりますし、問題が解決してしまえば、善悪の話をする必要もなくなります。

もちろん、裁判などのケースでは善悪を判断して罰を与える必要もあるでしょうが、そうではない日常の問題を解決しようとするときには、最初から「誰が悪いか」といった善悪の話を持ち込まないほうが有意義でしょう。

きょうのひとことは、
「善悪の話に持ち込まない」
でした。

参考になったかしら?