マンションの資産価値の維持に欠かせない管理会社。マンション管理会社を見直したいがどこがいいのか。あるいは、現在委託している管理会社の実力はどうなのか?115社のマンション管理会社が登場する特集『マンション管理 天国と地獄』(全18回)の#2 では、管理会社の「総合力」を知るために押さえておくべき五つの指標の合計点でランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子、山出暁子)
管理戸数や売り上げ規模ではなく
専門知識と有資格で管理会社を採点
ひと昔前までは、マンション管理組合がマンション管理会社を選ぶのが当たり前だった。料金やサービスを気に入らなければ、組合側が別の管理会社に乗り換えることも珍しくなかった。ところがいまや、管理会社側から管理委託契約更新にストップを突き付けるケースが増えている。管理会社側が組合を選ぶ時代に突入していて、管理会社選びの常識、必要な知識が激変しているのだ。
マンション管理に対する業界や国の基準は厳しくなり、ますます“管理”がマンション選びで重要になっている。購入前でも購入後でも「管理に興味がない」という姿勢でいれば、思わぬ損をする可能性が高い。
そこでダイヤモンド編集部では、「管理会社優位時代」「管理でマンションを選ぶ時代」に対応できる会社のランキングを作成した。ありがちな管理個数や売上高といったデータだけに頼らない、五つの指標の合計点数(100点満点)の独自ランキングだ(指標の評価基準や詳細な算出方法は記事末尾に掲載)。
実際、規模が大きくても担当者に専門知識がなかったり、しっかり対応してくれなかったりでは意味がない。そこで、特に管理戸数や管理組合数から見た“面倒見の良さ”や専門知識を持つ有資格者に関連する指標に重点を置いてランキングを設計した。
さらに、マンション管理事業そのものの実力を比較できるよう、大手でもマンション管理事業売上比率が50%を切っている数社は外した。加えて、中堅の良い会社を見逃すことのないよう、管理戸数が2000戸以上の会社を対象とした。
中堅から大手まで113社がランクインしているが、管理個数や売上高だけで作られる、ありがちなランキングとは、全く異なる結果となった。
それでは、早速ランキングを見ていこう。マンション購入・売却を考えているのなら、絶対に見ておいて損はない。