また、ECで得られる膨大な購買データを商品管理、仕入れの効率化、収益拡大につなげるための仕組みづくりも急がれている。

 たとえば丸井グループが、DXが遅れる百貨店業界でコロナ禍に黒字を維持できたのも、クレジットカードの会員情報を利用したフィンテック事業の好調による。

小売り志望の学生に求められる
「最も重要なスキル」とは

 小売り業界に詳しい中央大学大学院教授の中村博氏は、「データ分析に長けたDX人材のニーズがかなり高まっている」と語る。

 接客が基本となる小売り業界でコミュニケーション能力が重視される傾向は変わらないが、データを客観的に分析する能力に長けた学生はより重宝されるだろう。