小売り・外食の今そこにある課題、真に必要な人材は?【コロナ直撃2業種を分析】コンビニの雄・セブン-イレブンジャパン。コロナ禍で小売業界の明暗が分かれた  Photo:Diamond

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2022」の「親子で学ぶ注目業界天気予報」を転載したものです。

新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が広まり、大きな影響を受けた小売り、外食業界。2023年卒の学生が、就活において心がけるべきことは何か。2業界が直面する現在の状況と今後の展望について分析した。(ダイヤモンド社 ヴァーティカルメディア編集部 副編集長 小尾拓也)

【小売り】
好調な専門店と苦境の百貨店
コロナ禍で明暗を分けたのは?

 小売り業界は、コロナ禍で業種間の明暗が大きく分かれた。緊急事態宣言の長期化により地元での消費が増え、スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、衣料品店が好調だった一方、都心の大手百貨店は時短営業で苦戦した。

 親世代にとっての小売り業界は、労働環境や給与の面で銀行や商社と比べて、相対的に人気は低かった。だが1990年代以降、コンビニ、スーパー、百貨店は大手グループへと再編され、ブランドや待遇の向上により学生人気の高い企業が増えている。

 小売り業界で喫緊の課題となるのが、DX推進だ。米アマゾンが日本に上陸した2000年代以降、対面販売からオンライン販売へと流通のトレンドは大きく変化している。コロナ禍での非接触ニーズの高まりでその傾向がさらに強まり、各社はEC(Eコマース)への対応を急いでいる。

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