“正しい提案”なのに、なぜか上司に却下される人の「致命的な勘違い」写真はイメージです Photo:PIXTA

どの会社にも、うまく上司を巻き込みながら大きな仕事をしている人たちがいます。「できる人」として確固たる存在感を示し、出世街道を歩んでいる人たちです。一方、なかなか上司を巻き込むことができずに存在感を示せない人たちもいます。「チームのために正しい」と信じて提案しているのになぜか賛同を得られない……。そこには、上司への提案に際しての「ある勘違い」が存在しています。(アークス&コーチング代表 櫻田 毅)

なぜ「正しいはずの提案」が
却下されてしまうのか

 証券会社時代にお世話になった先輩のAさんは、課長時代から「年に1回ぐらいは、役員を巻き込むような大きな仕事をしたいよな」と言いながらそれを実践し、順調に役員へと昇格しました。

 Aさんのように、上の人たちを巻き込みながら、会社に大きな価値を提供する人がいる一方で、うまく上司を巻き込むことができない人もいます。チームのためになると信じて提案を上司にぶつけているのですが、なぜか却下されることが多く残念な思いをしています。

 Aさんのように二つ返事で上司の賛同を得ることができる人と比べて、彼らは一体どこに問題があるのでしょうか。

 大きな問題は、上司への「話の持ちかけ方」にあるといえます。