働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、本書の内容を一部公開します。

「難しい分野は後まわしにする」資格試験の最強独学法Photo: Adobe Stock

どんな資格試験にも効く! 最強独学法

 どの資格試験にも「得点源になりにくい分野」が存在します。

 知識を暗記するだけで問題が解ける「暗記系」ではなく、計算問題や法的な事案について問う「知識応用系」の分野のことです。暗記科目については、知識を覚えればだいたい解ける問題が多いのですが、知識応用系は2つのスキルが試されます。

1:記憶力 該当する知識を覚える能力
2:応用力 知識をどう当てはめて答えを導き出すかの思考能力

 知識応用系はこの応用力がとても重要です。単なる暗記問題ではないので、時間をかけて勉強しても、必ず得点できるものではありません。

 また、知識応用系については、暗記系と違って人によって得意、不得意が出てきます。ちなみに私は知識応用系がとても苦手です。

 実際に解いてみて、自分に向いていないと思った分野については、時間をかけて深入りせずに、とりあえず先に進むことをオススメします。

法律(民法)に注意!

 例えば宅建士の場合、参考書の1ページ目に「制限行為能力者」がくることが多いです。法律関係の予備知識のない人にとっては、「なんじゃこりゃ?」という分野から始まります。

 ここは理解するのが大変なので、頭がこんがらがってもあまり気にしないでください。完璧にしてから次に進もうとするとすごく時間がかかりますし、試験に出ないこともあるので、そんなに時間をかけるところでもありません。

 権利関係(民法等)に限っては、まずは1周したうえで、理解できていない部分を徐々に補強するのがオススメです。完璧にしてから進もうとすると、挫折する可能性があるので十分ご注意ください。

「深入り注意」ポイント

 宅建士、マンション管理士、管理業務主任者については民法の難易度が高く、本試験でも難しい問題が出る傾向があるので気をつけてください。

 また行政書士試験であれば、商法、会社法あたりは範囲が広いわりに配点が少ないのであまり力を入れすぎないことをオススメします。正直、深く学んだとしても本番で問題を解いている時間がない可能性もあるからです。

 特に行政書士試験は5択問題で読むだけでも時間がかかるので、試験時間内に全問解き終わらないこともあります。私は文章を読むのが遅かったので、コスパの悪い商法、会社法については、本試験では簡単な問題以外無視する作戦をとりました。

 結果的にそのおかげでペース配分がうまくいって合格できました。
(本原稿は、棚田健大郎著『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』を編集・抜粋したものです)