コンバースのスニーカーPhoto:Mario Tama/gettyimages

高級ブランド総代理店の
サンモトヤマが破綻した背景

 トレーディングから事業投資型にかじを切った時期は90年代後半から2000年代だが、事業投資の価値に気づいたのはそれより以前のことになる。

 高度成長期に石油を輸入する際、総合商社は産油国や資源会社から「掘削に必要な金の一部を出してくれ。会社を作るから投資してくれ」と頼まれるようになった。そうなると、「嫌です」とは言えない。

 すべての油田から石油が出るわけではないが、成功したら、石油を輸入するだけのトレーディングよりも収入は増える。資源における事業投資が他のジャンルにも移っていったと考えるのが順当ではないか。