金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか? 「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」と発売前から大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。
まずは「日々入ってくる紙」の処理の仕方を知る
これまで、私の本を読まれたことがある方はご記憶かと思いますが、本来、私の「3日片づけ」のメソッドは、バックヤードにあるモノを3日間で全出しし、要不要を判断し、それを本来あるべき場所に収納していくのが基本です(本書の巻末付録にも記載)。
「溜め込んだ書類」の整理は、「3日片づけ」でモノの片づけが終わった後に着手することになっています。なぜなら、紙は家のあちこちに散らばっていることが多いので、モノを片づけると同時に、紙を集めてしまうほうが効率的だからです。また、散らかった部屋では判断力が鈍るので、片づいた空間で、リラックスして紙と向き合うほうがよいのも理由の一つです。
けれども、現実的には、モノの「3日片づけ」を先延ばしにしているうちにも、紙は日々、どんどん入ってきます。紙の要不要の見分け方、整理の仕方を知らずに、とりあえず取っておくことを続けていると、さらに状況が悪化していきます。
溜め込んだ紙は後でいい。まず入ってくる紙を処理しよう
ですから本書では、まずはこれ以上紙を増やさないように、「これから入ってくる紙」の処理の仕方からお伝えします。例えば、ポストに入ってくるチラシやカタログ、金融機関からのハガキ、子どもが学校からもらってくるお便り。さらに、家電の説明書など保管が必要そうなモノや、振込用紙や提出物など、数日は手元に置いておく必要がある紙……。
分類の仕方って迷いますよね。家族別にしようか、銀行からの手紙、学校のお便りなどのジャンル別にしようか。
でも、もうお気づきでしょうか? 今申し上げた分類法は、収納することが前提の分け方です。「何を残すか」を考えていませんよね。
そこで、石阪式「紙片づけ」ではこう分類して処理します。
①すぐに捨てる
②確認して捨てる
③データ化して捨てる
④ファイリングする
具体的に、どの紙をどう処理すべきかは本書で細かく解説しています。
こうして日々入ってくる紙の処理の仕方がわかると「なんだ、思ったより簡単!」と思われるはず。システム化してさっと処理できる爽快感。紙に行動をコントロールされるのではなく、自分が主導権を握っているという自己効力感。どこに何があるかわかっているという安心感を感じられるはずです。
そうなれば、これまで思考停止して溜め込んできた紙や書類の整理にも手をつけたい……という思いがわいてくると思います。溜め込んだ紙の片づけは、モノの「3日片づけ」を終えてから取り組むことをおすすめします。