米国の乳児用粉ミルク不足の要因の一つは乳児へのミルクの与え方が大きく変化したことだという。医療従事者は、新型コロナウイルス禍の間に母乳を与える人の割合が減り、数十年続いた傾向が反転したと述べている。デモグラフィック・インテリジェンスの調査によると、母乳で育てられている1歳児の割合は2020年以降に急減し、推計で34%から今年は14%になったとみられている。米アボット・ラボラトリーズやスイスのネスレなど乳児用粉ミルクメーカーと協力しているが、サンプルサイズが小さいため22年の推計値は上下6ポイントの誤差があるという。政府関係者や粉ミルクメーカーは全米での品不足に対処しようと取り組んでいる。品不足の要因は、コロナ禍に関連したサプライチェーンの混乱、アボットによる2月の自主回収と工場閉鎖など。