コロナ禍で留学に行くはずだった人たちの気持ちは大きく打ち砕かれた。しかし、コロナ禍によって「リモートワーク」という習慣や「現実的な働き方の選択肢」が広がった。この状況がフリーランスや経営者のみならず、会社員にとっても、海外語学留学の可能性を大きく広げてくれるかもしれない。本記事では、時差を生かして、留学先現地からリモートワークで通常の業務を続けるという、「リモートワーク留学」(スクールウィズ考案)の取り組みについて、紹介する。(大人の英語習得法リサーチャー 高野美穂)
ハワイ、ロサンゼルス、カナダで学び、
現地から「リモートワーク」
「海外語学留学」というと、学生時代や、転職の合間など人生の限られた時期にしか経験できないものという認識の人も多いだろう。事実、筆者がロンドンで暮らしている頃には、「人生で一度でいいから留学がしたくて、キャリアとてんびんにかけて離職してきた」と語る人に出会うことがよくあった。
仕事をやめずに留学もかなえるというのは、そんなにハードルの高いものなのか。
確かにかつては、そうであったはずだ。しかし流れは変わってきている。仕事を継続しながら海外留学を同時にかなえている人は、実はすでに多数存在する。
留学はもはや、モラトリアム期間にだけに許された、どこか遊びの要素を残すものではなくなり、英語が必要なビジネスパーソンが、実直にその時間を工面し、仕事を続けながら、実現するものに変わってきているのだ。
つまり、留学を望めば、今企業に勤務している人でもかなえられるというわけだ。