つみたてNISA倍増こそ「資産所得倍増」にベストな3つの理由Photo:PIXTA

岸田文雄首相が突如としてぶち上げた「資産所得倍増」プラン。その具体策として「誰にもフェア」ないい方法があった。これこそベストだと考える三つの理由がある。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

キャッチフレーズ先行の岸田流
「資産所得倍増」にざわつく金融界

 岸田文雄首相が「資産所得倍増」と言い出して、金融業界界隈では「何が出てくるのか」と話題になっている。「新しい資本主義」がそうであるように、中身を定義しないまま、聞こえの良さそうなキャッチフレーズを発言してみるというのは、岸田氏の得意なパターンのようだ。今回も、具体的な政策を金融庁や財務省とすり合わせて発言した形跡はない。中身はこれから決まる。

 岸田氏自身が英ロンドンで投資家向けに行ったスピーチで指摘しているように、日本人の株式や投資信託への投資はまだ少ない。そのため、資産所得の「倍増」は、それほど難しい目標ではなさそうだ。

 ただし、誰の資産所得を、どのように倍増するのかについては、十分検討する必要があるだろう。