「無感動」と不評だった吉田茂元首相の国葬
安倍晋三元首相の国葬が「9月27日に武道館で開催」で最終調整されているという報道があった。明日7月22日に閣議決定される見通しだという。
この件に関しては、「8年8カ月の長期政権で、外交でも日本の存在感を示してくれたのだから当然だ」という意見も多いが、個人的には国葬はやめた方がいいのではないかと思っている。
と言っても、野党などが主張している「国家が安倍氏の政治を礼賛することになってしまう」という政治的な理由からではない。
政府が主導して国葬をゴリ押ししたところで、安倍元首相の人柄とリンクしない「無機質で残念なお別れ会」にしかならないからだ。
「まだやってもいないうちから、なんでそんなことが言えるのだ!」と不快になられる国葬支持者の方もいらっしゃるだろうが、筆者がこのように感じるのは「歴史の教訓」だ。
戦後の首相として唯一の例である、吉田茂元首相の国葬は実は当時、「無感動な官葬」などと大不評だったからだ。